尖閣の波高し 空撮、新聞は読売・テレビはANN、JNNが詳報
2012年 08月 16日
沖縄県・尖閣諸島の魚釣島に上陸。
同船には香港のテレビ局のリポーター、カメラマンも乗船
ネットを通じて生中継を行っていた。
リポーター、カメラマンも出入国管理法違反(不法入国)で現行犯逮捕された。
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テレビはANN系の琉球朝日放送とJNN系列の琉球放送が
ヘリで空撮。上陸の様子を伝えています。
両社とも防振カメラ付きの専用ヘリは契約していないので
チャーターしたヘリからENGカメラを担いだ状態で撮影したようです。
手ぶれを抑えるのにカメラマンは大変だったでしょう。
両局とも映像は秀逸で、上陸前海保が強行接舷している様子
巡視船が抑制した阻止行動をとっている様子、先に上陸し
待ち構えている警察、入管職員などをとらえています。
上陸前後の一部始終がよくわかる映像です。
沖縄では最後発の琉球朝日放送。実は琉球放送の資本も入っていて
この二つの局は同じ社屋に入居しています、
琉球朝日は報道などを除く業務を琉球放送に委託している、珍しい形態の放送局。
映像をみると撮影は別々に行っているようですが、どちらかの局が
ヘリで空撮をしようとする情報はつかんでいたのかもしれません。
午後2時21分頃、接続水域に進入した香港の船は
午後3時51分頃,日本の領海に入り
午後5時頃には尖閣諸島・魚釣島沖に達し、海保は強行接舷などを
試みています。海保の船は機関砲も装備していますが
映像を見ると、砲は船首を向いたままで威嚇にもつかわれていない
抑制が利いている、阻止行動です。
午後5時35分頃、浅瀬に乗り上げ活動家達は上陸し、
その後警察に逮捕されています。
【写真:16日朝刊各紙・朝日は琉球朝日放送、毎日はTBS(琉球放送撮影)から】
上陸するちょっと前に、読売新聞のサイテーションが上空に到着
機体は羽田の560「みらい」ではなく、大阪の525CJ1「てんくう」だったようです。
新聞社では唯一現場で空撮を行っています。
航続距離約2500kmのCJ1だとおそらく伊丹を離陸後那覇か石垣で給油
その後尖閣上空へ向かったのかな
現場到着は上陸ギリギリのタイミングだったようです
午後5時35分上陸を始めた活動家を撮影した写真が16日の紙面に掲載されています。
その後も現場空域にとどまり午後6時46分
岸から離れた香港船を海保が本気の停船措置で停められている様子も撮影している。
この読売の写真は世界にも配信され、中国紙も掲載しているようです。
【写真:事件を伝える中国の新聞】
読売新聞は日本テレビと羽田配備のサイテーション560「みらい」(JA560Y)を
共同所有していますが、今回は大阪の「てんくう」(JA525Y)がつかわれた為
NNNのカメラマンは同乗していなかったようです。
日本テレビは読売新聞が撮影した動画の提供を受け16日のニュースで使用しています。
ちなみに、沖縄には日本テレビ系の局は無く、日テレは支局を置いています。
JA560Yは検査中かな??それとも、羽田からだと間に合わない
タイミングだったのでしょうか。いずれにしろ今回は読売の圧勝でした。
(ジェットを2機保有し余裕のある機材運用のなせる技でしょうか)
先日命名式を終えた毎日新聞と共同通信の新鋭ジェット、
サイテーション525CJ2「希望」(JA516J)は
翌16日も飛んでいないようです。実戦配備はまだなのかな?
朝日新聞も15日は空撮は無し。16日にサイテーション560「あすか」(JA002A)を
飛ばして同日の夕刊に曳航される香港船を空撮。
NHKは放送局で唯一那覇に防振カメラ付きのヘリEC135を置いていますが
15日の空撮は行っていません
中日新聞もリアジェットでの撮影は行わなかったようです。
今回は海上保安庁適用の写真を使っている新聞、テレビ局もありますが
上陸時の海保提供の写真は無いようです。
普通の人が行く事が出来ない海の上の出来事、航空取材が威力を発揮した出来事でした、
この映像が見る事が出来なかった場合の事を考えるとちょっと恐いですね。
固定翼の運用を止めた産經新聞の系列フジテレビも読売の空撮写真を
16日のFNNニュースで使用しています。
コスト削減のご時世、固定翼はいらない、ヘリだけでいいと考える報道機関の人も
いるようですがそうでもないですね。
【写真:産経の号外・海保提供の写真を使用している】