夏の甲子園祝賀飛行 始球式ボール投下の歴史
2012年 07月 12日
1915年に第1回大会、 全国中等学校優勝野球大会が
豊中球場で行われてから、今年で94回を数えます。
地方大会、そして甲子園の開会式の恒例と言えば
主催の朝日新聞社機による、祝賀飛行。
【写真:JA9681アエロスパシアルAS355-F2「はつどり」】
始球式に使われるボールに朝日の社旗をつけたものを
ヘリコプターから投下します
投下目標はだいたいセカンドベースのセンター寄り。
このボール投下の歴史は古く、1923年(大正12年)8月
鳴尾球場(甲子園球場はまだ出来ていなかった)での第9回大会で
初めて行われました。
当時は当然ヘリコプターなんてものはないので、複葉機から投下されました。
祝賀飛行に参加したの朝日の飛行機は、
「朝日号」「川崎号」「春海号」など総勢8機!!
このうち川崎号がパラシュートを付けた始球式用のボールを投下を担当
操縦士は1925年に「東風号」で訪欧飛行に成功した河内一彦で
この当時の朝日航空部の中心となる人物。
今の、北九州市小倉南区出身。河内の出身地の西大野八幡神社には
「東風号」のプロペラが奉納されています。
話が少し外れましたが、最初の高校野球のボール投下した
河内が操縦する「川崎号」サルムソン2A2
【写真:「川崎号」同形 サルムソン2A2の復元機・かかみがはら航空宇宙科学博物館】
ある資料には
「パラシュートを付けた始球式用のボールがグラウンドの真ん中に
見事に投下されスタンドの観衆からどよめきと歓声がおこりました。」
一方、「風に流されボールは場外に落ち、拾った人が大会本部に届けた」とする
資料もあります。どっちだったんでしょうね。
どっちにしろ、低速の複葉機とはいえヘリから投下するよりは難しかったと
思いますね。
この「川崎号」、この祝賀飛行の直前に川崎造船所から納入されたばかりの
ピカピカの新鋭機でした。
【写真:川崎サルムソン2A2導入を伝える朝日紙面 1923年(大正12年)7月29日】
「川崎号」と編隊を組んだ「晴海号」も同形のサルムソン2A2
当時の朝日新聞によると朝日が行っていた東西定期航空の活動で
東京洲崎の飛行場から大阪城東練兵場に8月14日飛来しています。
「・・・同機は十五日休養、十六日早朝鳴尾に於ける中等学校野球大会入場式の
空中写真その他託送の貨物を積んで東京に帰還する」と
大阪朝日新聞 1923年8月15日の紙面は伝えています。
ヘリから最初に投下されたのは、1956年の第38回大会。
朝日新聞のヘリ 川崎ベル47G「ペンギン」JA7024
なぜペンギンという名前かというと、この機体
1956~1957年の第1次南極観測隊に参加、
「宗谷」の随伴船「海鷹丸」に搭載されています。
この甲子園での晴れ舞台の後、秋には南極に向かったんですね。
高校野球の伝統に負けない、朝日の祝賀飛行。
現在でも各地で行われていますが、やっぱり華を添えますよね〜。
2008年の90回大会にはサイテーション、2機のMD900が参加しての
祝賀飛行も行われました。
【写真:朝日新聞・2008年 90回大会】
今年の開会式では最新鋭A109SPが登場するのかな?
高校球児のプレーとともに楽しみです。
昨晩のNHKの空撮、私も9時のニュースで見ましたが、記者も乗っていたようですね?リポートが入っていたような・・・?おっしゃる通りNHKのヘリは全てハイビジョン化されています。昨日の天気では鹿児島のEC135は飛べなかったと思われますし、福岡から取材機が各社飛んでいたので、大分の空撮は福岡のAS365。4:3のSD画質は西日本空輸さんの予備機427をチャーターしたんじゃ無いでしょうか?NHKは西空さん使う事はまずないのですか、西日本空輸さんのB427(JA427B)には西空さん自前の防振SDカメラが付いていたはずですし。。。根拠の無い予想ですが。
熊本市内上空や熊本空港では、NHKはJA6770の飛行を確認し、
JA427Bも飛んでいましたが、どの社(局)の飛行だったのかは不明。
大分空港ではNHKのJA35NHを確認。
午前、熊本上空でJA37NHを確認。
午後、阿蘇上空でJA6770を確認。
大分空港でJA35NHを確認。
最後になりましたが、"オスプレイの取材ヘリ"の記事、興味深く読ませていただきました。今後も楽しみにしています。(^^♪
やっぱりJA427Bも飛んでいたんですね。しかし、あの豪雨は凄かったですね、被害に遭われたかたは本当に大変だと思います、今年は雨の降り方がちょっと違いますね。
今後ともよろしくお願いします。