人気ブログランキング | 話題のタグを見る

THEお役所仕事・・・那覇空港工事で閉鎖、ANA機嘉手納基地に着陸

おかしいと思うのは私だけでしょうか・・・
融通の利かない航空局のお役所仕事で
せっかくのゴールデンウイークが台無しになった人たちがいました。
THEお役所仕事・・・那覇空港工事で閉鎖、ANA機嘉手納基地に着陸_c0015444_2194537.jpg


詳細がなかなか分からなかったので、複数の報道から事の経緯を整理すると。。。
ゴールデンウイーク中の5月2日。
羽田空港から那覇空港へ向かう午後8時のANA139便
満席の405人が搭乗を待っていた。

ところがこの139便、座席のリクライニングが壊れ出発が50分遅れた。
定刻だと那覇空港には午後10時35分着
50分遅れると午後11時25分。。。

那覇空港は毎日午後11時から午前1時半まで、
滑走路の路面を整備したり、灯火を点検したりしている
(国土交通省那覇空港事務所の話:沖縄タイムズより)
そうで、到着時は閉鎖されている時間。。

ここで、機長はじめディスパッチ、運航担当者などみなさんいろいろ考えたんでしょう
「滑走路が整備で閉鎖される午後11時には間に合わないが、
向かい風の流れが遅い低めの高度を飛んでスピードを稼いだり
(燃費は悪いよね)、飛行ルートを直線に近づけたりして(RNAV?)
急げば、大幅には遅れない」と機長が判断して羽田を離陸した。

この時点で、ANAも那覇空港事務所と連絡は取ったはず・・・なんだけど。。。

とにかく機長は急いだ、飛ばした。空に制限速度が無くてよかったと思ったに
違いない。(まぁもろもろ制限は有りますが・・・)

向かい風の中、頑張った777-200は羽田空港ー那覇空港間1500 kmを
2時間10分ほどで飛んだ、通常より25分まき!!(速!)

しかし、那覇空港付近に達した時には午後11時を10分ほど過ぎていたため
那覇空港への着陸を断られ、機長はやむなく約30キロ離れた米軍嘉手納基地に
午後11時12分頃着陸した。

那覇空港の閉鎖時間から10分ほどの遅れだった。

139便機内では「(着陸の)1時間前に遅れるって通知したのに
到着許可が出なかったのを、空港側が説明してくれないのは
納得できないと(機長が)説明していた」という(ANNニュース)

那覇空港は深夜に飛ぶ全日空の貨物機やスカイマークの旅客機が増え、
滑走路などの整備の時間に余裕がなくなってきたため、
2009年に那覇空港独自の運用指針を決定。
悪天候などのやむを得ない事情がなければ整備時間は融通しない。
そうだ。今回も、座席の故障は全日空の都合だからと、
指針通りに着陸を断った。(共同通信)

また那覇空港事務所は
「連休中で満員の乗客がいたために出発したのだろう。
特例を許すと歯止めがきかなくなるので認めなかった」(朝日新聞)
とも話している。

そこ迄分かっているなら着陸させてあげなよ〜那覇空港。
血も涙も無いのかね〜たった10分ですよ。
10分ぐらい工事、点検まって作業員の残業代増えたって
それこそ全日空に請求すればいいじゃん!
それぐらい払うよ、全日空は。
10分も待てない工事だったんですかねー

自国の飛行機なのに自分たちの都合でアメリカ軍に押し付けて・・・
全く恥ずかしい。日本の恥だね。

那覇空港の職員で11時で仕事が上がりの人は
残業もせず帰れただろうけど
かわいそうなのは139便の乗客405人です。

嘉手納基地で降りる訳にも行かず
那覇空港の滑走路が開く午前1時半過ぎ迄
機内でずーっと待っていたんだから。。。

那覇空港に到着したのは
3日午前1時43分。
約5時間の思わぬ長旅に、満席の乗客405人からは
「少しも待てない工事だったのか」と不満の声が聞かれた(共同通信)

そうでしょう、もっと怒っていいですよ!

海保の船にぶつけたどっかの国の漁船の船長を
帰す時には空港を運用時間外にあけていたけど
せっかくのGW楽しみにしていた自国の人たちには
この仕打ちですよ。だれからお給料出ているんでしょうね。

橋下徹大阪市長が国交大臣だったら那覇空港事務所の人たちは
大変な事になりますよ。

全日空も「コノヤロー航空局!」って思っているはずですが
許認可事業だから強くは言えないと思うので、
かわりに私が書いておきました。

なんか珍しく怒ったというか、恥ずかしい話です。
Commented by 拝見させていただきました at 2012-11-25 02:31 x
たった10分、誰もが思います。私もその場にいたらそう思うでしょう
しかし航空業界、特に那覇空港は融通をきかせられない事情があります。
那覇空港は航空自衛隊那覇基地があり領空侵犯の恐れがある航空機に対して戦闘機を緊急発進させて対応する任務いわゆるスクランブル任務があります。
1分1秒を争う中での長時間に渡る滑走路閉鎖(しかも那覇には滑走路が一本しかない)はそのまま長時間スクランブル任務が実行できないことを指します。
おそらくこの工事も自衛隊側と交渉を重ねた末の時間でしょう。そんな中10分であっても滑走路閉鎖の延長は認められません、
羽田空港のように複数の滑走路があればどちらかを閉鎖して長時間工事の時間を確保できますが那覇はできません。なので深夜の僅かな時間を使うしかないのです、この僅かな時間で航空灯火やコンクリートの点検・整備などを行うのです。
続きます
Commented by 拝見させていただきました at 2012-11-25 02:32 x
続きです
今回のような特例を認めればそれは前例となりあとからどんどんその前例を引き合いに出して工事時間を減らしてゆきます。「歯止めがきかなくなる」のです。
それは空港の安全を考えるならば絶対にあってはいけません。
「少しも待てない工事だったのか?」
少しでも待つことはできません。現場はお役所仕事とは思っていません。本当にお役所仕事なら石垣空港の時間外運用も認めなかったでしょう。

あと整備する人も航空局の人ですし、那覇空港はたとえ滑走路が使えなくても24時間動いているので航空局の事務の人も夜勤です。
Commented by pressaviation at 2012-11-25 11:47
拝見させていただきましたさん◇ご意見ありがとうございます。
立場変われば事情も変わるのはよくわかります。でも利用者から言うと納得させる事は出来ないでしょう。
那覇は特異な状況なのも存じております、管制も空自と国交省の管制官が一緒に管制しているんですよね。
「特例を許すと歯止めがきかなくなるので認めなかった」と那覇空港事務所のコメントですが、その後、前例にしない事、ANAへの注意などをすれば言い事で、なんの非もない乗客405人を嘉手納に缶詰にしていい理由にはなりません。それに、そのほとんどが日本人乗客だったと思われる139便をアメリカ軍の嘉手納基地に面倒見てもらうほうが、変な前例になりませんか。
空港は大好きですし、維持しているCABのみなさんも日夜働いているのもしっていますが、杓子定規ではなく血の通った対応をしてほしかったと思います。

また、いろいろ教えて下さい。ありがとうございました。
Commented by 拝見させていただきました at 2012-11-25 15:39 x
返信ありがとうございます

ダイバードですが、我々が考える那覇のダイバード先は今回は深夜便ということで24時間運用をしている他の民間空港は福岡、佐賀、関西です、昼間でも宮古島です。
そのダイバード先の遠さから来る経済性を考慮して、航空会社はダイバード先を嘉手納飛行場に設定している場合があります。国交省も嘉手納も特殊事情がなければそれを許可していますし、事実那覇が使えないときは嘉手納にダイバードした事例も幾つか存在しますし一時期定期便として嘉手納ー東京便も存在しました。当然米軍の航空機を他のところに避難させたりもします。
一昔前の三沢基地しかり、民間共用が始まる岩国基地しかり。日米協力の姿勢はずっと前から始まっています。
Commented by 拝見させていただきました at 2012-11-25 15:40 x
今回の例であっても航空局も満員に近い乗客の事を考えて検討していたことが伺えます。
航空局の使命は「航空機の安全と効率」であり航空自衛隊も平時においては原則「民間機の利益優先」としています
ただ彼らが恐れるのは今進入を許可しないで「融通がきかない」といわれるよりも将来「前の時は許可したのになぜ今回は許可しなかった」といわれる事です。
航空会社はなにも抗議しないでしょう。抗議するのはいつであっても専門知識を持たないが大きな力をもつ我々大衆なのです。我々はその航空会社がその時厳重注意を受けたことも知らず、又知っても重要視せずに過去に許可されたという事実のみで「今回進入を許可しなかったのは不平等だ」と叫ぶでしょう。
そしてその時航空局は今回より説得力がある説明をできるのでしょうか、そしてその次同じ状況になった時どういう判断を下すのでしょうか
当時私はマスメディアは国家機関が関わっていること、嘉手納基地という米軍基地に日本人が「監禁」されているという点だけで報道しているという印象を受けました。
Commented by 拝見させていただきました at 2012-11-25 15:40 x
私も航空機、空港が大好きです、たまたま防空論、航空行政論に興味が行ったので航空局の判断を妥当だと思っています。
しかしお役所仕事と言われている行政を知れば知るほど常に正解はないという事実があるだけでした。機長は間に合わなかった時のリスクと乗客の事情を天秤にかけて運行を決定し、航空局は今そこに乗っている乗客の事情と将来の乗客の安全を天秤にかけて進入を許可しなかったのです、ここに正解など存在しません。ただ私が常に思うのは。ワンサイドにならず双方に議論を重ね続けていくことが航空業界の為だと思っています。
Commented by pressaviation at 2012-11-26 21:39
拝見させていただきましたさん◇興味深く拝読しました。航空局の今回の判断は規律を守る点では妥当なのかもしれませんね。ただ、空の利用者、139便に乗っていた乗客にとっては血の通っていな判断だったと思います。何処に軸足を置いて、何を優先するか、それぞれの立場の人が一生懸命考えて利用者の為に最前を尽くしたのならいいのですが、そうではなかったような気がします。
「前回はこうだった」と恐れるよりも、その都度最前の判断で、それに対して筋の通った説明を発信する事も必要だと思います。おっしゃるとおり正解は無いと思いますが残念ながら間違いはあるのではないかと思っています。
いろいろ勉強になりました。
Commented by fukuoka at 2013-03-31 18:50 x
福岡空港は24時間空港ではありません。
Commented by pressaviation at 2013-04-01 11:59
fukuokaさん◇初めまして・・・ですよね?
コメント欄の「拝見しました」さんからのコメント箇所のことでしょうか。福岡空港には24時間管制官が常駐しているので一応24時間運用可能なんです。
おっしゃる通り騒音対策で定期便は7時から22時までのダイヤ設定ですから、その点では24時間空港とは言えないですが・・・
22時以降でも離着陸は出来る事になっています。
福岡空港供用規程の
第二条 福岡空港の運用時間 24時間(ただし、定期便ダイヤ設定時間は、07:00~22:00)。
とあるので「拝見しました」さんのおっしゃっているのは純粋に運用可能な時間という意味での24時間ですね。
(参考 http://ocab.mlit.go.jp/news/kanri/pdf/fukuoka.pdf)
コメントありがとうございました。
Commented by やはり役所か at 2015-05-18 10:47 x
誰がどう見ても10分で着陸拒否はおかしい。
裏を返せば安全マージンが全く管理出来ていない事が露呈したな。
10分の作業停止は滑走路の本数と関係ない。
出来てもやる気が無いだけの話だ。。
当日の作業記録を全部新聞へ公開しろ。
by pressaviation | 2012-05-09 15:46 | 飛行機話 | Comments(10)

新聞、テレビに見る航空取材合戦。報道飛行機たちの活躍を気が向いたときに書くブログ。その他のヒコーキネタ、新北九州空港の話題も。


by pressaviation
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31